週末の深夜に私は映画を観るのを趣味にしている。
バーボンをちびりちびりとやりながら、録り溜めした映画を一人楽しむのである。
そうすると当然翌朝は寝坊する。
先週末もそんなありふれた土曜日の朝だったが、寝坊していた私を起こした一本の電話。
それは娘のクラスメートの男の子からであった。
実は土曜日は近所で七夕のイベントがあり、私は娘と一緒に行く約束をしていたらしい。
電話を受けた娘が、「ねえパパぁ~」と甘えた声で寄ってくる。
「一緒に行く約束だったけど、友達と行っていい?」と聞いてきた。
もちろん、私に異存はない。
どうやら私と行くよりも友達の男の子と行く方を選んだようである。
世間ではよく娘にボーイフレンドができると機嫌が悪くなるお父さんの話をよく聞くし、それが世間一般のイメージでもある。
だが私には不思議とそういう感覚がない。
今回も「良いことだ」と心から思った。
ちなみに負け惜しみではない。
しかしなぁ、とここでまた思う。
我が身を振り返ってみれば、いわゆる初恋というやつは小学校4年くらいだったと記憶しているが、自分はどうだったかなぁ。
3・4年と同じクラスだった聖子ちゃんがその相手だった。
名前負けせずけっこう可愛かった。
だがその時は密かに「いいなぁ」と思っているだけだったし、二人で遊ぶなんてことはなかった。
ましてや相手の家に電話をかけるなんて、考えられなかったと思う。
今の子は大胆なのだろうか?
よくよく聞いてみると、どうやら家が近い子だったらしい。
どういう気持ちで娘を誘ってくれたのかわからないけど、他に男の子の友達はいなかったのだろうか。別に悪いとは言わない。ただ、女の子と遊ぶのもいいけど、今の時期は男同士でくんずほぐれつして遊ぶ方が優先されるべきではないのかなと思うのだ。
私が小学生の頃は女の子と遊ぶなんていうと、「女々しい奴」というレッテルを張られかねなかったような気がする。そんな古い感覚がなんとなく残っているせいか、最近の草食系男子の起源てこんなところにあったりするのではないかと思ってしまった。ちょっと怒られるとすぐ凹んでしまったり、80社受けて内定がもらえなくて不安だとうじうじしたり、メンタル面でやわな男が増えているのは、この頃のあり方が原因なのではないかと考えたりする。
「あの子の事、好きなの?」と訊ねたら、「う~ん、普通」と答えた我が娘。
本心か、はたまたはにかんで誤魔化したのか。
仲良く並んで公園へと向かう後姿を見ながら、日本男児の行く末を案じる私であったと書いたなら、ちと大げさというものだろうか・・・
【本日の読書】
「史上最強の人生戦略マニュアル」フィリップ・マグロー
「ぼんくら(上)」宮部みゆき
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